重岡大毅の世界観

はじめまして。
タイトルの通り今から重岡くんのことつらつら書いていきますが、私自身は神山担です。いや厳密に言えば、関西Jr.の正門良規担で、神山推しです。

個人的な話ですが最近の色々で、もうジャニーズ追うのやめようかな、と思ってました。
そんな時に誘われて参戦した、2/10昼の大阪城ホール
【間違っちゃいない】を生で聴いて震えました。泣きました。
それがきっかけとなり、こんな記事を書いてます。
本題は歌の深読みなんですが、その前に私の思う重岡大毅について語らせてほしい。

私が初めて見た重岡くんは、「7WESTの重岡大毅」でした。主に6人だった時代。
当時私は神山くんではなく、今はすでに辞めてる子が好きでした。重岡くんのことが大好きだった彼、と言えば、分かる人は分かるはず。
だからこそ重岡くんが誰よりもかっこよく見えたし、眩しかった。キラキラ輝く7WESTの、関ジュの、センターでした。
7WESTの中では最年長で、少年っぽさはありつつもしっかりみんなを引っ張っていた印象があります。ふざけるけど頼れるお兄ちゃん。たまにクールだと思う瞬間さえありました。
まぁ当時の自担が「しげー♡♡」とベタベタしてたのをウザがってた、というのもありますが。
とにかく、この時は重岡くんがキラキラ輝いて見えていました。
なんの闇も感じなかったんです、この時は。

↓ここから次の線まで読まなくていいです
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自担が辞めて神山担になってからも、重岡くんのイメージは変わりませんでした。
そして忘れもしない。2014年1月1日。
重岡くんがなんか持って走ってきたと思ったら、「ジャニーズWEST 4」デビュー、って。
見学席の小瀧くんのところまで行ってメンバー発表して。
いやふざけてんのか、と思いました。
グループ名に数字を入れるのよくない。ってそんな次元の話じゃなく、絶望の極み。
怒られるの覚悟して正直に言うけど、「その4人だけで本当にやっていけると思ってんの?」って、ブチ切れた。
4人が嫌いなわけじゃないんです。人間性も、ビジュアルも、演技やバラエティに関しても、たぶんそれなりにやっていけてた。
けどアイドルって、歌って踊るじゃないですか。それが一番多いお仕事じゃないですか。
4人(重岡 桐山 中間 小瀧)の声の幅、質って限られてくるし、低音もハスキーもラッパーもいない。アクロバットは照史くんしかできないし、ダンスがめちゃくちゃ上手いわけでもない。
もちろん、当時の話です。
デビューしても埋もれてしまうなら、このまま皆で一緒にいてほしい!!!って5年前の私は東京のホテルで泣いた。
そのあとの1ヶ月は地獄でしたね。メンバーも、関ジュ担も。

それから、忘れてはならない、2014年2月5日がやってきます。
7人で「ジャニーズWEST」としてデビュー決定。
は〜〜〜もうほんとに良かった!デビューできる人数が増えて!自担がデビューできて!
って気持ちにはなったものの、やっぱり残される人たちはいるわけで。もやもやは完全には取り除けませんでした。
最初に発表された4人と、後から追加になった3人で、扱いの差も確実にありましたし。

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そして記念すべき2014年4月23日。
デビューして下積みから抜け出せたジャニーズWEST
その時から、私は重岡くんに対して違和感を覚え始めました。
「この笑顔、本物なんだろうか?」と。
私にはどうしても、無理矢理笑顔を作ってるように見えたんです。
デビューできて嬉しかったから?お兄ちゃんができて、思いっきり甘えられるようになったから?
そうじゃない。いや私の勝手な思い込みなんですが、「ジャニーズWESTのセンターとして、顔として、明るく元気に振る舞わなければならない」という使命感とキャラ作りがあったんじゃないかと思ってます。

もちろん180度キャラ変したわけでもないし、本人にそんなつもりは無かったかもしれない。現に5年経った今でも、変わらず「ニコニコ天使ちゃん」は存在している。
今は私も違和感なんて感じてません。それが重岡くんの普段の性格なんだと、いつの間にか自然に受け入れられていました。

だからきっと、私の気の持ちようだったんだな、と思うようにしました。

もう少し前置きに付き合ってください。
まさかこんな長くなるとは自分でも思ってなかった。

時系列的には少し戻りますが、私が初めて重岡くんのワードセンスに震えた話をします。
2014年4月9日のザ少年倶楽部。そう、重岡くんと流星くんの、あなたにお手紙書きましょうのコーナーです。
重岡くんから流星くんへのお手紙で、7人でデビューが決まったときのことを書いていました。

「デビューが決定したあの日、一緒に食べたご飯の味、今でも忘れません。……なぜかちょっと、しょっぱかったね」

え、好きやん。なんか、めっちゃ好き。(語彙力)
て感じで感動して、そこから重岡くんの詩的なセンスに魅了されていったのです。

ブログとかでも、テキトーで短い記事があったかと思えば、詩的な記事もあったりする。面白おかしく書いてるようでも、前後のフラグ回収がめちゃくちゃ綺麗だったりする。
文学作品とかが好きな私にはたまりません。

また、作詞した曲で初めて出された【乗り越しラブストーリー】。
心を切符に例えて、恋愛を乗車に例えて。隠喩表現のプロかと戦慄しました。

そしてそして。本題の【間違っちゃいない】。
音源で聴いたときも普通に泣いた。ただ、予習のためと思って聴いてたのでそれまででした。……ライブで聴くまでは。
「伝えたい人がいる」とかそういう歌の前置き、ずるすぎるじゃないですか。私の中の考察厨が立ち上がってしまうじゃないですか。


というわけで以下、上記を踏まえて【間違っちゃいない】の考察です。


間違っちゃいない
作詞・作曲:重岡大毅

―――――
涙 一粒
星降る夜に
光れない 馴染めない
なぜ同じ様に生きれないの
―――――

涙を零しながら星空を見上げて、「光れない、馴染めない」。きっとその星空はとても綺麗で、数え切れないほどの明るい星が光ってるんだと思います。その中の星になりたい、光って夜空に馴染みたい。星は、デビューして輝いてる人のことかな。
なぜ同じ様に生きれないの、は誰でも考えることですよね。つらい時期には特に、どうしてあの人の様に生きれないんだろう、どうして自分はここにとどまってるんだろう、って。
涙 という言葉から始まる1番の風景は夜。デビューできない苦しみを歌っています。

―――――
予定詰まった
カバン捨てて帰ろうかな
眩しい近所の夜空
―――――

ぱっと思い浮かんだのは就活でした。会社説明会とか、インターン研修とか、面接とかテストとか。そういう予定でスケジュール帳が埋まっていく絶望感。
このフレーズでは、シチュエーションはどうであれ、やるべきことを全て投げ捨てたくなる気持ちがよく伝わってきます。
そして何もかも捨てて逃げる。じゃないんです。捨てて、帰るんです。自分だけの空間、安全地帯に。逃げるほど無責任じゃないけど、責任からは解き放たれたい。めっちゃ分かる。
それから歌の中で計3回出てくる「近所の空」は、夜空なのに眩しい。冒頭にもあるように、星が降るような空なのでそりゃ眩しいですね。当時はデビューして活躍している人たちの輝きが、眩しくてちゃんと見れなかったのかも知れません。

―――――
間違い探しの世界で
赤ペン持つのかい
インクが足らないね
―――――

この世界の間違いにいちいちチェックを付けていってたら、インクがいくらあっても足りない。広く考えればそういう話。
世界なんてスケールの大きいものでなくても、自分が見る世界、今までの人生だけでも間違いだと思うことはたくさんあったはずです。

―――――
間違っちゃいないよな
君と出会ったことも
夢を信じることも
答えに牙むいてさ
何度も何度でも
さよなら上の空
僕は僕で僕なんだ
間違っちゃいない
間違っちゃいないんだ
―――――

それでも間違っちゃいない。
この歌の「君」は、メンバーだったりファンだったり友達だったり、けっこう曖昧な感じがします。そこにはっきりとした意味はないと思うんですよね。とりあえず自分に関わって、見てくれる人かな、と。
そんな「君」と出会ったことも、デビューしたいという夢を信じることも、人生には必要なことだったんです。
答えに牙むくっていうのはやっぱり、4人でのデビュー発表のことが思い浮かびますよね。大人が勝手に決めた答えに、それはどうなんだって何度も反論して。結果7人でのデビューになって、やっぱりそれも間違いではなかった。
そしてさよなら上の空。ぼーっと迷うことはもうやめた、僕は僕の考えで生きていくんだ、って決意したところで終わる1番でした。
正直、ここまで暗い感情を持ってたなんて当時は分からなかった。重岡担じゃないからっていうのもあるだろうけどそれ以上に、そんな顔を見せなかった。


―――――
ないものねだり
タラレバを振り払う
朝の占い 横目で順位気にしてさ
―――――

ああしてたら。こうしてれば。別の可能性があったんじゃないか。今とは違うものが手に入ったんじゃないか。つい考えてしまうけど、そんなこと考えても意味はない、と振り払ってます。この道に進むって決めたんだ、と。
けれど朝の占い=世間の評価は気になるんですよね。いくら強がっても。
WESTは独自の路線を走り抜けてるから、周りを置いていく感じもたまにあって。まぁジャス民はそこが好きなんですけどね。
世間一般にはどういうイメージを持たれてるのか、難しいとこではある。

―――――
理想と現実で結ぶ靴ひも
歩けるかな
教えて近所の青空
―――――

個人的にここがめちゃくちゃ好き。美しすぎる比喩表現と、裏打ちのリズム。
理想と現実を重ねて、結んで。ちゃんとバランスを保って歩けるかな、という不安が見えます。
そして2回目の「近所の空」は青空。デビューという日の目を見て、明るくなりましたね。けど照らされてはいても、まだまだその下でふらついてしまうような、不安定な感じです。

―――――
ぐるぐる渦巻く世界で
君が花びら
花丸つくれるね
―――――

ペンを持ってぐるぐると渦巻きを書きます。その周りに花びらを付けます。するとあっという間に花丸のできあがり!
てことで。目が回りそうな、自分がどこにいるのかも分からないような世界。独りでぐるぐる巡っていてもどこにも辿り着けない。そこで「君」が現れて、正解へ導いてくれます。やっぱり人は独りじゃ生きられない。

―――――
間違っちゃいないよな
消えたくなった夜も
逃げたくなった朝も
まぁまぁカッコいいんじゃない
泣きたくて泣けなくて
”お疲れ”と夕日が ほら
君は君で君なんだ
間違ってもいい
間違ってもいいんだ
―――――

消えたくなった夜、逃げたくなった朝。このフレーズにぐさぐさ心臓刺されました。共感しかない。
ここに来て歌の主人公……はまぁ重岡くんだと思うんですけど、急に「君」を励ましてくれます。聴く側も急に「君」の気持ちになっちゃいます。
ただ、励ましてるようで自分にも言い聞かせてる節がある。
彼自身にもそういう経験があったからこそ、具体的に気持ちを理解してくれるんですよね。カッコいいとか照れる。
”お疲れ”、そして夕日。どちらの言葉も一日の終わり、別れを表してます。一日が終わって一人になったときぐらい、泣いてもいいんだよ、って。優しく「君は君の考えで生きて。間違ってもいいんだ」なんて、完全に泣かせにかかってますよね。泣かせてくれてありがとう。すっきりした。
以上、2番は明るい空の下=デビュー後の葛藤と、それをもって周囲への励ましを伝える内容でした。


―――――
頑張れなくていい
嫌になったっていい
情け無くていい
ダサくていい
怖くなってもいい
どんな自分だっていい
―――――

ここは応援ソングではありきたりな歌詞。それでも「僕」に言い聞かせ、「君」に届けるような歌い方が、また聴くほうの心臓をぶっ刺してくる。


―――――
どうしようも無いくらい
どうしようの繰り返し
誰が明日を知ってるんだ
誰にも解らないから
―――――

結局みんな迷いを繰り返して、何が起こるか解らない明日に向かって生きてるんです。

―――――
君と出会ったことも
夢を信じることも
答えに牙むいてさ
間違っちゃいないよな
目が合う近所の空
僕は僕で僕だ
間違っちゃいない
間違っちゃいないんだ
―――――

1番の繰り返しが入ります。1番では少しネガティブだった言葉も、明るくなったあとだとポジティブな言葉に感じますね。
ここでの「答えに牙むいてさ」は、自分のやりたいこと、思うことを主張する精神。それこそライブの演出とかね。
そして今までは見上げるだけだった「近所の空」と、目が合います。
そう、最初から手が届かない存在ってわけではなかったんですよ。あくまで「近所の」なので。
だから、もっと上へ行って手を伸ばせば届くし、星にだってなれる。
(てか今気づいたけど 星になる って表現ちょっと物騒ですね。星(よみ:スター)ってことにしてください。)
それから1番では「僕なんだ」だったのが、ここで「僕だ」に変わる。感情的に訴えるイメージから、自分の考えをどストレートにぶつけるイメージに。決意の強さが変わりました。カッコいい。

総じて、重岡くんの今までの人生も、メンバーのそれぞれの思いも、今のJr.の活動も、私たちの生活も、

―――――
間違っちゃいない
間違っちゃいないんだ
―――――

って重岡くんは思ってくれてるんですよ。
え、好きやん。

歌の長さが4:23ということでジャニーズWESTの始まりと、フェードアウトで終わることでジャニーズWESTのこれからを表しているんですよね。
歌詞だけじゃなく曲までもしんどいとか。すごい。

というわけで、結局私が何を言いたかったかというと

重岡大毅の世界観と、それを表す文才に惚れた」

ってことです。
過去に闇を抱えていたからこそ今の重岡大毅がある。
これからも悩むことや迷うことだってあると思うけど、前に進んでほしい。
明るい光を、その笑顔で届けてほしいな、と思います。


以上、神山担が解釈する重岡大毅でした。